源平路
縁あって春先にCASE Shinjuku をご訪問いただいた高松の方が「近くに来たので、ご挨拶だけでも」とCASE Shinjuku を再訪してくださいました。そして「ご連絡もせず、突然申し訳ありません」と言いながら用意されていたお土産を差し出されました。それは訪ねるつもりだが、前もって連絡をして、わざわざ時間をとらせることは憚られるという心づかい…こういう訪問もあるのですね。その日は運良く居合わせて、お仕事の近況や四国の様子などをうかがうことができました。
お土産は風呂敷包み。その風呂敷を広げると、笹竜胆(ささりんどう)と揚羽蝶(あげはちょう)の家紋が描かれた重箱を思わせる立派な箱が。笹竜胆は源氏、揚羽蝶は平家のそれぞれの旗印として使われていた印だそうです。四国は源平合戦の古戦場や平家の落人の里などが点在する地。
そんな高松からのお土産に頂戴したのは、創業文久二年と言いますから約150年の歴史を持つ老舗の和菓子店、吉岡源平餅本舗さんの「源平路」という名の最中。
最中は兜のかたち。一ノ谷の合戦から西へ西へと平家を追い詰めた源義経の兜を偲ばせます。最中の中には、小豆一粒一粒にしっかりとした歯ごたえが残る粒あんがたっぷり。素朴さと繊細さが同居するその名にふさわしい最中を、瀬戸内の歴史に思いを馳せながら美味しくいただきました。
「いただき物語」には、一つ一つの物語があって、そこから得られるたくさんの示唆があります。
源平路について
・源平路
・有限会社 吉岡源平餅本舗
・http://www.genpeimochi.com/index.html
・香川県高松市井口町8-2 インターネット通販