2017年8月4日(金)-6日(日)、新宿区高田馬場にあるコワーキングスペース&シェアオフィス CASE Shinjukuを会場に「Startup Weekend Tokyo Community Micro Edition」が開催されました。その冒頭部分で、NPO法人Startup Weekendの理事長である李 東烈(DongYol Lee)さんが行ったプレゼン(後半部分)をテキストにしました。
前半の内容である(前編)Leeさんのプレゼン内容@Startup Weekend Tokyo Community Micro Editionをテキストに起こしてみました!!よりも具体的な内容となっています。当日参加された方は復習用として、これから参加を検討されている方は予習用として、ぜひご活用ください!
「Startup Weekend Tokyo Community Micro Edition」って何?という方は下記の記事をご参考ください。
【その他の参考サイト】
※Startup Weekend Tokyo Community Micro Editionについて基本的な情報は下記サイトでご確認ください。
・Startup Weekend Japan(公式サイト)
・Startup Weekend Tokyo Community Micro Editionの説明会が開催されました!(CASE Shinjuku 記事)
・Startup Weekend Tokyo Community Micro Editionの告知ページ
【今回の記事もご注意ください〜!!】
この後の本文は、約8千文字と今回も長文です。お時間のある際に、ゆっくりじっくりお読みください。前半部分と同様に、できるだけニュアンスや雰囲気が伝わるように、細心の注意を払いながらテキストに起こしました。
が、完璧な状態ではありません(と前回に引き続き、Leeさんに言われています)。なお、後半部分をスライドなしで理解することは、ほぼ不可能だと判断しましたので、今回はスライドの画像入りでお届けします。
今回もいきましょう!それではどうぞ!!
では、はじめましょう
ここから私が15分弱の話をした後は、みなさんにはこの右の図「ごく早い段階のスタートアップ(Egg-early startup)用 Product-Market Fit Canvas」というものをそれぞれ書いてもらいます。一見簡単に見えるけど、実際のところは何を書けばいいでしょう?説明しますね。
ビジネスモデル・キャンバスを知らない人?いないですよね?上の図の左側にあるビジネスモデル・キャンバスで「皆さんのステージ」にあわない箇所はどこですか?
ビジネスモデル・キャンバスから取り除く2つの箇所
まず「KP:Key Partner」の箇所を取り除きます。なぜ?みなさんは「かよわい状態」だからです。例えば、立ち上げ段階の小さな会社が大手企業とパートナー契約を結ぼうとすると、対等な契約にならないのが普通でしょう。つまり、だいたい不利な契約になるから、(立ち上げ初期の)皆さんにとってKPはリスクになりがちです。
今の皆さんの仕入先や助けてくれる人というものは、皆さんのステージでは全てリスクでありコストです。だから、やめてください。パートナーなしで、皆さんだけで前に進むビジネスにチャレンジしましょうということです。
次に不要なのは「CR:Customer Relationship」ですが、これが皆さんのステージに合わない理由は?Customer Relationshipは、Acquisition(獲得)よりRetention(継続)に関する項目です。現状、みなさんの顧客はゼロなので、今Retention(継続)を考える必要はありません。だからこれも「後回し」という意味で取り除きます。
なぜ、アイデアがぼんやりしてて前に進めないのか?
この2つをビジネスモデル・キャンバスから抜いてから整えますね。こうなります。今から説明したいのはここ(CH:Channel、KA:Key Activity、KR:Key Resourceの箇所)です。みなさんが現状、自分のアイデアがぼんやりしてて前に進めない理由はなんでしょう。一番の原因は、みなさんのアイデアが下手すぎるとか、みなさんのアイデアが良すぎるとか、そういうことではなく、みなさんのアイデアとは全く関係のないことです。
どこに関係があるでしょう?それは、みなさんのアイデアが「目に見えないもの」、「手に触れられないもの」だからです。みなさんが今の状態になっている一番の原因は、目に見える状態、手に触れる状態の「何か」がないからです。その何かとは「B:Business」です。
「ビジネスモデル」と「ビジネス」は何が違いますか?
他のディテールは無視して、一番の特徴、一番の注意点として言えることは、ビジネスモデルは言わばソフトウェア的なもの、抽象化されてるものです。ソフトウェアはハードウェアなしでは動かすことはできない。みなさんが一歩も進めない、みなさんの手が動かない理由は、ハードウェア、つまり「ビジネス」が決まってないからです。
何をやればいいか、どこでどういうことを具体的にやればいいかということが決まっていないからです。そういった意味で、これらの項目(Channel、Key Activity、Key Resourceの箇所)がわからないとしても、「Business」を書いてみましょう。みなさんが本当にやること、実際に取り組む「Business」のアイテムを書いてみてください。
それを書いてみて、この3つ(Channel、Key Activity、Key Resource)に分けてみる、という手順で書けばいいと思います。
2つの実現可能性(PossibilityとFeasibility)について
次ですが、ここまで来る間にその「ビジネス」にとっても重要な項目が抜けていることに気づきましたか?これです「P/F : Possibility / Feasibility(実現可能性)」。起業家がつくった会社、ビジネスアイデアもすべて、評価軸としては、どれだけ儲けるかという「収益性」と、それが実現できるかという「実現可能性」、2つの尺度で評価されます。
実現可能性のないビジネスモデルは無理です。ところで、実現可能性をPossibilityとFeasibilityの2つに分けました。この違いを説明できる人はいますか?PossibilityとFeasibilityは何が違いますか?
Possibilityは純粋な可能性のことです。例えば「私は今45歳なんですけど、これからも身長が伸びることって可能だと思います」というのは可能性の話です(その上で「明日、目が覚めたら奇跡の医学の発明があるかもしれないじゃないですか」と言う)。現実のリミットを考慮せず可能性だけを論じること。
Feasibilityの側面を言うと「それは実現できるわけがないだろう」。なぜなら、既に医学的に証明されていることで、ここ数百年の間でそういう発明はなかったから。こういう風に、現実のリミットを考慮することがFeasibility。
PossibilityとFeasibility、両方を合わせて見たときこそ、乗り越えるべき壁とその先の目指すべき未来が正しく計算できます。
KPI(Key Performance Indicator)について
みなさんは正しいことができない。だから、それをやめて、正しいことをやりたい気持ちは抑えておいて、何をやったかということと、何を間違ったかということを測りながらやりましょう。そのために、すべての項目にKPIを設定した上でやります。
KPIとは何ですか?Key Performance Indicator、なんでしょうか。KGI(Key Goal Indicator)はわかりますか?KGIは皆さんの頭の中で、思い浮かんでいるものだと思います。KGIは、なにをやりたいかという目標のことです。でもKPIは、目標ではなく、その目標の達成レベルを表現できる数値です。
KPIのことを説明するのは難しいので、後から個別にメンタリングでやりますが、KPIのわかりやすい特徴は「1つの数字にならない」、複数の数字の合成になります。例えば、1年間で伸びた身長で例えると、1年間で3センチ伸びたので、2年間だと6センチ伸びます。この場合、KPIは個々の3cmや6cmという数値ではなく、「1年間で3cm」というのがKPIです。
基準があって目標値があるという数字の組み合わせです。ですので、KPIは比較することができる。それが一番の特徴です。KPIはすべて割合、比率になります。このKPIに何を記入すべきなのかということは、実際にメンタリングをしながらやりましょう。
どのような文章を書くべきか、Propositionとは?
「VP:Value Proposition(価値命題)」というものだけでは足りないので、「PP:Price Proposition(対価〈代価〉命題)」を書いてほしいと説明していました。VP、PPが何か分かる人?
Propositionとはなんですか?命題。命題という言葉が分かる人?算数に出てくる単語です。命題とは、一般的な文章ではなく、ある特定の文章で、証明できる文章をいいます。例えば「私は明るい人間です」というのは命題ではありません。証明する方法がないからです。どうやって証明するのか?「私は韓国人です」という文章は命題です。なぜ?どうやって証明できる?区役所に行けば証拠を出すことができるからです。証拠を出せて、証明(検証)できる文章をPropositionといいます。
それを踏まえて、ここで2つのPropositionがあるのはどういう意味かと言うと「みなさんが顧客にあげたい価値」と「みなさんが顧客からもらいたい対価」、その2つを証明できる形で説明してくださいということです。例えば「あなたの人生を直します」は証明できない文章だから(VPとしては)駄目です。そこじゃないですよね、そうではなくて「あなたの収入を1年後に3割増しにします」であれば、証明できますよね。実際に1年後に収入を測定してみれば。
真か偽りかということが重要ではなく、証明(検証)できるか否かが重要です。
つまりポイントとしては、この2つのProposition、みなさんが顧客に対して①「わたしたちは、あなたにこれをやってあげたいんです」という、②「だからその対価として、1万円ください、5万円ください、もしくは、他に何かを払ってください」という、2つの情報がお客さん側から証明・検証できないといけません。「ガンです。ガンを治してくれる薬?ありがたい!」なのに、薬を飲もうとしたら「1億円です」と言われると飲めなくなる。それが顧客側の行動パターンです。
だから、起業家として、価値を計算する時は必ずProposition、命題の形で文章をまとめなくてはいけません。その命題という形で、書こうとするとビジネスに関する全ての情報が含まれるはずです。やってみればわかると思うので、ぜひやってみてください。ちなみに「価値」には「形(かたち)」があります。お金は色々な形(かたち)の1つなだけです。その説明はまた後で。
「真正さ(Authentic)」という本物の度合い
その次です。「Activity」と「Resource」、この2つの項目を1つにまとめて「Activity & Resource」にした後に、私が新しい情報「+ Authenticity / Credibility」を追加しました。真正さ、意味がわかりますか?
英語でAuthenticityといいますが、Authenticがどういう意味かというと、有名ブランド品のバッグがあったとして、世の中には偽物があるんですが、その本物と偽物の差。あるものが、どれだけ本物かという、その本物さということがAuthenticityです。
日本語で調べると「真正さ」でした。あるものが、本物であるという、その度合い。これが、みなさんのビジネスの項目の中で一番重要な項目ですが、なぜでしょうか。
みなさんのビジネスをみなさんは「本物」と言うでしょ。でも本物にならないケースがあります。いつ?みなさんが、世の中にないものをつくったつもりなのに、あるお客さんから「これあれのパクリ(偽物)でしょう?」という言われることがあるんです。クックパッドの「ような」サイトをつくって、ローンチしたら「あなたのサイト、クックパッドの偽物でしょ?」と当然言われます。
みなさんがつくったサイトが半年間は有名だったのに、後発で類似サイトをつくってきた人がいるとして、後発がその「真正さ」をもってしまって、みなさんのサイトが偽物になったりもします。「真正さ」は競合との差別化ポイントで、勝ちづらくて、負けやすいポイントです。
世の中のビジネスモデルの中で、変わったビジネスモデルとして有名な1つで、コピーキャットがあります。ドイツで実際にコピーキャットのビジネスモデルでIPOした有名な会社があるそうです。その会社は、海外で有名になって上手く行っているビジネスをコピーして地元で作り直した後に、(元の会社がその地元に進出しようとする時)元の会社に売るということをして儲けて上場したようです。
それが可能だった理由は?その地域では、そのマーケットでは、真正さを持つもの(Authenticなもの)にならないといけないんです。偽物は誰も買わない。真正さをどこまで持つかが、自分のアイデンティティ、ユニークになる力のメインのポイントになります。
実際にやってみて、私の話がどういうことなのかということを確認しましょう。
時間的な側面を考慮しましょう
顧客セグメントも別けて2つにしました。「CSS:Customer Spatial Segment」と「CTS:Customer Temporal Segment」というものをつくりました。顧客セグメントが何かわかりますか?
(あれこれ色々な例を話した後)
みなさんは、CSSだけの話をしています。そうです。みなさんが既存でCSに持っているイメージがここのCSSだと思って大体いいでしょう。私が言いたいのは(みなさんが既存のCS分析に失敗しているところの話ですが)、彼ら(の変化)を時間的な側面で見てほしいということです。
彼らの1時間前と、今と、明日を考えてほしいです。彼らが変わるのではなく、彼らを取り囲む環境、つまりマーケットが変わることで彼らの反応が変わることもありますし(昨日までなかった競合が現われたり)、彼らの意識や行動パターン(これは拡散論を想像してみるとわかりやすいでしょう、もちろんそりよりもっと深いですが)に変化がる場合もありますので。
新しくマーケットに参入する時は、どの状況をどういうふうに崩していくかを計算すべきです。そのために、CTSというものを作りました。CTSを理解するには、マーケットの読み方の他にも理論として拡散論というものを勉強しないといけません。やってみて、後でメンタリングしましょう。
プロダクトとマーケットについて
次、ここからはもっと重要ですが、1日目にはほぼ関係ない話なので、今日は簡単に説明します。
ここから上(C:Cost、CV:Captured Valueの上にある要素)は、みなさんが提供するもの、みなさんが作り上げるものです。その下(Cost、Captured Value)は、みなさんが利用するものです。
CostとCaptured Valueはみなさんを取り囲むマーケット、環境の話です。みなさんが作り上げるもの、それをプロダクトといいます。下をマーケットと言います。そのマーケットの状況をみなさんがちゃんと理解しないと、利用しないと、みなさんのプロダクトは動かない。それが基本です。
ちなみに、会社のバリュエーションというものを学んだことはありますか?みなさんが、会社をつくりました。その会社はいくらですか、どんな価値がありますか、というとき、どうやって計算すればいいですか?新しいスタートアップが初期投資をもらうときに、500万円投資を受けて、株を10%渡した時、その価値は計算できるんですよね。株を10%渡す代わりに、500万円もらったとすると、その会社の今の価値はいくらで計算されているんですか?5,000万円。
pre-revenue(利益発生以前)の会社に対するバリュエーションの相場って、最近の東京だと4,000万円弱くらいですかね。例えばそうだとして、その4,000万円という評価をする基準を考えてほしいんです。みなさんのサービスは、pre-revenueだから利益は発生していない。売上も発生していないのに、どうしてあなたの会社は4,000万円の価値があると言ってくれるのか。
それを「いやいや、私たちは違います。私達の会社は1億円以上の価値があるから、500万円もらっても10%じゃなくて5%しか株を渡しませんよ」と反論する時、どのような理屈でそれが言えるのか。それは「マーケットの状況」を見るんです。この会社が存在しない「before」状態のマーケットが1億円の価値で、この会社が存在することで変わる「after」状態のマーケットが1億5,000万円の評価になるなら、この会社の価値は5,000万円。そういう計算です。
「自分たちがどのようなプロダクトをつくって、10人が買ってくれたから」とか、「プロダクトが1万円のプロダクトで、10人が買ってくれたから、売上は10万円。売上10万円を出した会社だから、価値としては10万円+5万円くらいで15万円です」という話ではなく、その会社がもたらした余波、その波及余波、インパクトというものを計算して、そこから価値を見るんです。
基本は自分のやっていることではなくて、マーケットと絡んでセットになった時点で発生するインパクトです。そういう目線で物事を見なくてはいけないから、情報としてこの図の中に「before」と「after」の価値の流れ(Value Eco)が必要だったんです。
マーケットを表現する部分の真ん中には、マネタイズの戦略(真ん中下の「M:Monetize」の箇所)を入れました。このマネタイズ戦略を囲んでいる情報として、コストモデル(CM:Cost Modelの箇所)と、価値を掴み取るモデル(VCM:Value Capture Modelの箇所)が必要です。お金だけが価値ではないですよ。お金を含めそれ以外の価値などを掴み取るモデルを考えるべきです。
抵抗(Resistance)と副産物(Byproduct)について
コストを計算するためには、「抵抗」を見なくてはいけない。抵抗とは何でしょう?抵抗というものは、これからみなさんの会社が(今から1日目を)スタートするとして、みなさんの行きたいマーケットには、昨日まで皆さんはいなかったんです。どの世の中でも、世の中になかったものが発生したら、抵抗が発生するんです。
今の世の中、マーケットは大体レッドオーシャンで、レッドオーシャンに参入するためには、参入障壁などがあって、その抵抗を乗り越えて先に進むんです。すべて、その抵抗をいうものが見えないと、その抵抗を乗り越えるためにかかる費用、コストが計算できない。現状のマーケットに参入するために、マーケットがどれだけ固くて、どれだけ難しい条件があるかということを調べて、その情報を元にしてコストを計算するべきです。
例えば、ラーメン屋をやりたいということで、小麦粉(3,000円)と、わたしの3時間の人件費(3,000円)で、コストは6,000円でしょうという考え方は大間違いです。それらに加え、周りの60箇所の競合のラーメン屋からの冷たい視線という「抵抗」を仮に60万円分だと計算したら、みなさんは顧客PR用チラシ(仮に10万円分)を用意しなくてはいけないし、その60件の店に挨拶に行くための手土産の費用(60万円とか)が必要になり、さらに全てに挨拶しにいくのに計2週間の時間がかかるのであれば、それにも人件費がかかるなどなど。そのように考えて、みなさんがマーケットに参入するためのコストを計算するのです。コストモデルを計算するためには、マーケットの現状を読みましょう。
それがこっち(図中、最下段)です。こちらがマーケットの現状です。みなさんのビジネスがスタートする前、ビフォー状態のマーケットの価値の流れというのが、この「VEo:Value Eco Model Original(図中、最下段左側)」の話で、みなさんの会社が生まれて、存続した後の未来におけるマーケットの変化を予測するのが、この「VEd:Value Eco Model Derive(図中、最下段右側)」の話です。
過去と未来の環境を計算した上で、そこから発生する抵抗(Resistance)ともう1つ読む必要があるのが副産物(Byproduct)です。昔の電球を考えてみてください。熱で7割ほど効率がなくなって、3割しか光にならないんです。みなさんが20時間働いても、お金になるのはせいぜい3時間分しかならなくて、残りは溶けてなくなる。
どこで?副産物として。一番有名な副産物は?典型的な抵抗の例の1つは先行している競合会社が貼ってある参入障壁。で、副産物の典型的なパターンの1つとは、後輩として後から参入してくる競合、コピーキャットの話でしょう。例えば、みなさんの事業が有名になり上手く行けるだろうと知られた瞬間、から3週間もしていないうちに、大手企業が100人規模のエンジニアを動員して同じ製品を出すとか。
過去に副産物のせいで、効率が悪くなったケースとして何があるでしょう?競合との差別化ポイントが弱かったビジネスモデル。Grouponという会社を知ってますか?彼らはどんなビジネスモデルでしたっけ?
ある店のラーメンを5割安くします。そのクーポンを30個だけ用意しています。その30個を買った人はそのクーポンでラーメンを5割安くなります。つまり購買力をマネタイズするビジネスモデルだったんですよね。特許も何もないモデルだったんです。その後に何が起こったかというと、Grouponが成功したら、Grouponのコピーキャットが世界中でたくさん出てきて、Grouponがマーケットを進出する前に、地元マーケットを牛耳る競合が発生して、かつ後から、Grouponの占拠したマーケットを奪うということが起こりました。
ここまでの分かりやすい程度で終わるのではなくもっと深く副産物(Byproduct)を考えてみてください。後発競合という単純な問題ではないので。長くなるから後で個別に教えます。
ビジネスを最初にやろうと思うとき考えるべきものは、参入障壁などの抵抗のほかにも、参入した後に(皆さんがやっているのは企画じゃないです、一発屋じゃないですよ。一発できれば終わりじゃなくて、明日も明後日も営利活動を続けていかなくてはいけない)皆さんが生き残るためにどういう状況を乗り越えないといけないのかを考えるべきです。
時間が遅れちゃったのでここまでにします。ここから先がもっと重要な話しになりますけど、それは個別のメンタリングでやりましょう。
最も重要な話題、バージョンと検証モデルについて
ここまで話をした内容が、みなさんが今頭の中にあるものを具現化する、見える化するための最低限の情報です。が、ここからが最後で最高に重要な話しです。この下(の赤い部分、VM:VersionとValidation Model)のこと、バージョンと検証モデル。
計画は誰でも書けます。でも、言いましたけど、今の私たちは正しいことができない。正しいことをやろうとするのではなく、出来るだけ素早く、間違いを見つけて直すこと、つまり検証することが一番大事でただ1つ出来ることです。
そうするため、どういうバージョンを用意して、どういう順序でそれを確認(検証)していくかというテクニックに、私は一番興味があります。なぜ?みなさんのこの計画は、たぶん9割は間違ってしまうからです。9割以上は正しいことが書けないから。
だから、初期のマイルストーン、1、2、3、4をどうようふうに設定するか。かつ、そのマイルストーンごとに、どこまで、どういうふうな手順で検証していくかというのを決めて、この3日間どこまでやるかというのを決めましょう。そして、スピードを出していきましょう。
これを今から皆さんはつくります。実際にやりましょう。
(ここまで)
次回の「Startup Weekend Tokyo Community Micro Edition」は、2017-08-25(金)18:30 – 2017-08-27(日)21:30で開催予定です!みなさんのご参加を心よりお待ちしていますね!!
・Startup Weekend Tokyo Micro Editionの告知ページ