季節の味覚、土佐の高知の 文旦(ぶんたん)をいただきました。
日本では、高知や九州など南国で育つ柑橘類。標準和名はザボン。おもに、九州ではザボン、高知や愛媛などでは文旦と呼ばれているようです。現在は、高知県がシェア90%ということで、この大きな柑橘系の果物は文旦の名で定着しつつあるという印象。
文旦は、その種類も豊富で、グレープフルーツやポメロも文旦の仲間。 柑橘類最大の大きさを誇る熊本県の特産品、 晩白柚(ばんぺいゆ)も、文旦の一種です。柑橘類の中ではやや大ぶりで、大きいものは、2㎏ほどにもなるそうです。
くだものの山長
今回のいただきものの文旦は、土佐は高知の進物果実専門店、「くだものの山長」さん扱いの文旦。
山長さんは、昭和5年創業、つまり創業90年の老舗。文旦のほか、高知産の柑橘類をはじめ、スイカ、メロン、ブドウなど数多くの果物を扱っていらっしゃいます。
公式WEBサイトは、土佐高知愛があふれています。四季折々に、南国土佐で大切に育てられたおいしい果物を山長さんから取り寄せるという楽しみ方もできそうです。
素晴らしき文旦!
文旦は、果汁やエキスで作った「ボンタン飴」や、砂糖漬けなどの加工品として出回るものも多いのですが、やはりこの時期に出回る果実の美味しさは格別。 12月頃収穫され、30日~90日間、減酸のため貯蔵して追熟したものが1月~3月頃を中心に出回るのだそうです。毎年、決まった農家から取り寄せるというファンも多いとか。
いただき方は、皮が厚いので、果物ナイフを使って皮に切れ目を入れてむきます。グレープフルーツも同種と書きましたが、グレープフルーツと違って、果肉一粒一粒に張りがあって、房をむいても果肉はくずれず果汁が飛び出すことがありません。結果、手のひらがベタついたり、四方へ果汁が飛び散ることもありません。この小さな爽快感と達成感は、文旦の特長の一つと言って過言ではないでしょう。
一房一房、きれいに皮をむいたら、存在感のある種を取り出していただきます。お味は、同種のグレープフルーツに少し似ていますが、しっかりとした果肉をお口に入れてザクザクと噛んで味わうと、文旦のさっぱりとした甘みと酸味が爽やかに広がります。
文旦を味わうことは、この季節のお楽しみの一つ。
くだもの屋さんやスーパーで見かけたら、少しお高めかもしれませんが、お一つ試してみてください。
「いただき物語」には、一つ一つの物語があって、そこから得られるたくさんの示唆があります。
土佐ぶんたん(くだものの山長)について
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