メンバーインタビュー Vol.5 狩野 祐東 さん(株式会社Studio947)


狩野 祐春さんプロフィール

アメリカ・サンフランシスコでUIデザイン理論を学ぶ。帰国後会社勤務を経てフリーランス。2016年に株式会社Studio947を設立。Webサイトやアプリケーションのインターフェースデザイン、インタラクティブコンテンツの開発を数多く手がける。各種セミナーや研修講師としても活動中。

主な著書に『教科書では教えてくれないHTML&CSS』『確かな力が身につくJavaScript超入門』『WordPressデザインレシピ集』『スラスラわかるHTML&CSSのきほん』『HTML5&CSS3デザインレシピ集』他

1.現在の事業内容について教えてください

Web開発・デザイン/著述/講師をとおして「わかりにくいことをわかりやすく」伝える会社

狩野

狩野祐東(以下、狩野): コンピューター関連の技術書の執筆、子ども向けプログラミング教材の制作、子ども向けのプログラミング教育に関連する記事を書いています。会社としては、妻(狩野さやかさん)はデザインとライティングを、僕はツールを実際に使ってみて、使い方にどういう特徴があるかなどを調査して記事にする仕事が多いです。

狩野

2020年度から小学校でプログラミング教育が必須化されました。今は、その関係の取材や記事の制作の仕事が増えています。教育関係のWebサイトや雑誌などに記事が載ることが多いです。

狩野

僕自身は、アメリカでUIデザインを勉強して、主に操作関連のデザインをしています。プログラミングやツールの使い方そのものというよりは、アプリやWebサイトを制作するときにどのようにすれば使いやすいかを考えたり、実際に操作画面を組み込むためのプログラミングなどを仕事にしています。相談を受けてアドバイスすることもありますし、実際にテンプレートなどを制作することもあります。

― 「スラスラわかるHTML&CSSのきほん」「確かな力が身につくJavaScript「超」入門」など、多くの著書も

狩野

はい。最新刊「教科書では教えてくれないHTML&CSS」が21冊目の著書です。

CASE Shinjukuには、狩野さんに献本いただいた著書がずらっと並んでいます。ドロップインや見学の方が見つけて「私、この本にお世話になっています」とおっしゃたりしますよ

狩野

ありがとうございます(笑)

狩野さんの著書はこちらから

CASE Shinjuku の書棚に並ぶ、狩野さんの著書

2.創業しようと決めたきっかけは何ですか?

二度のフリーランス体験

狩野

アメリカから帰って最初に務めた会社を辞めたあとフリーランスになって自宅で仕事を始めました。でも、だんだん売上げが立たなくなって、行き詰まって、再就職しました。

― その頃は、どのような仕事を?

狩野

主にWeb制作です。当時から執筆もしていましたが、いろいろあって結局またフリーランスに戻りました。

その時に「今度は本気でやる」と決めたんです。前回の二の舞にはしたくないと。で、しばらくは自宅で仕事をしていましたが、「外に出たほうがいいだろう」と思って、自宅の近くある新宿区立高田馬場創業支援センターを見つけて、そのシェアオフィスで仕事をするようになりました。

― 「本気でやる」とは、具体的には?

狩野

例えば、創業支援センターやCASE Shinjukuの交流会などには、どんなに忙しくても参加すると決めています。最初の独立の時の失敗は「人と会わなかった」「新しい出会いがなかった」ことが原因の一つだと考えていて、仕事場にシェアオフィスを選んだのもそういう思いからです。

狩野

最初の独立の時から、本の執筆するチャンスが巡ってきたりして、そういう意味では自分は運が良かった思っています。でも受け身だったなと。与えられた環境に、ただ甘んじていてはいつか駄目になる、自分で環境をつくり出さない限り、また同じ事を繰り返すことになると思て。だから、今度は「自分から動こう!」と。

― 新しい出会いは、まず自分が動くことからだと…

狩野

はい。本の執筆には5年くらいブランクがあったのでセミナーなどにも積極的に参加しました。参加したセミナーで隣の席の人が編集者だと分かって、初対面の人に「僕に本を書かせて下さい」と言ったこともありました。そんなことは今まで一度もやったことがなかった。でも意を決して自分から行動した。そのことが今につながっています。

― まさに有言実行で狩野さんは、CASE Shinjukuのイベントにも参加してくださっていますね

狩野

出来るだけ参加すると決めていますからね(笑)

創業支援センターもCASE Shinjuku も、同じような環境で働いている人が多いので、出来るだけつながれるといいなと。つながることが目的ではないですし、それが何の役に立っているのかということは別として、そういう環境に身を置くことが自分にとって大事だと思っています。

2016年法人化 「もっとちゃんとやろう」

― 法人化の理由は?

狩野

考え始めた頃は、稼ぎ続けられるのか、お金の面のばかり気にしていました。でもある時期から、漠然とした言い方ですが「もっとちゃんとやろう」と思ったんです。法人化するメリット・デメリットをしっかりと考えたうえでというよりは、とにかく「もうちょっとちゃんとやろう」と。

法人化することで、これまで経験したことがないことが経験できたほうがいいとも思いました。

― 確かに、かなり漠然としていますね(笑)

狩野

きっかけは、もう一つありました。

創業支援センターにいた頃ですが、未収金が発生して、当時の施設長に相談すると「それは回収するべきだ」と。それで、内容証明郵便を送り、ノーアポでその会社に行って、いきなりドア開けて支払いを催促する、というアクションを起こしたんです。そのお金がなくても困らない程度の額でしたが、それはちゃんとやるべきことだと思って勇気を振り絞った。この経験もあって法人にしてもやっていけると気持ちが決まったように思います。

― 法人化してどのような変化がありましたか?

狩野

一つは、仕事が大きくなりました。自分が大きくなったというよりは、相手が大きくなったのかもしれません。ネームバリューのある大きな会社から声を掛けてもらえる機会が少しずつ増えてきました。

今のところ試行錯誤の繰り返しですが、法人として動いたほうができることが増えますね。その点では法人化してよかったと。

― これまで経験しなかったことが経験できているわけですね

狩野

そうです。それから、お金が自由に使えるようになりました。フリーランスの時には、自由に使えなかったんですよ。

― フリーランスのほうが、その点は自由だという面もありそうですが…?

狩野

僕は、フリーランスのときには、自分のお金だという意識が強すぎて、なかなか使えなかった。でも法人の場合は、会社と個人で完全に財布が分かれるので逆に使いやすいです。例えば、フリーランスのときには、自分の財布からお金が出て行く感覚があって、自分ができることはできるだけ自分でやろうとしたし、お互いにディスカウントしあったりということもありました。でも法人化したことで正当な報酬で付き合うことがいいことだと思えるようになりました。

― とても大事なことですね

3.CASE Shinjukuを事業拠点にしようと思ったのはなぜですか?

狩野

運営者が同じという創業支援センターからの流れと、やはり自宅から近いという点で決めました。

― オフィス選びで、生活と仕事の動線は大きなポイントですね

狩野

はい。あとは相性ですね。なんとなく「いづらいな」とか「落ち着かないな」と感じる場所もある。そういう点でも、ここが合ってるかな。不思議なほど居心地の悪さを感じないんですよ。

― それはうれしい…メンバーの皆さんのお人柄で成り立っているCASE Shinjukuです

狩野

本を書いていると、今的な言い方をするとマウントされるようなこともあります(もちろんそういう人は極少数ですが)。そういうことは、本当にストレスになるので、できるだけ居心地の悪いところにはいたくない。

狩野

それと、仕事もそうですが趣味やプライベートでも尊敬できる人が多い。それもポイントです。仕事ができて人柄もいい…そういう人ってなかなかいないと思うけど、ここにはそういう人がたくさんいる。そういう人が周りにいるということで、ストレスがある程度解消されている気がします。

4. 今後の事業展開、ビジョンについて

「つくる」能力を増す、そのきっかけをつくりたい

狩野

二度のフリーランス経験から会社設立を経て、今、なんとなく最初の第一歩は乗り越えた気がしています。これから次のステップに進みたいと。

そのためには、今以上に「自分たちはこうです」とちゃんと言える必要があると思っています。今それを一生懸命整理しているところですが、自分がやってきたことを考えると「つくる能力を持つ人を増やしたい」ということかなと。スマホやコンピューターを消費の道具としてだけ使っているのはもったいない。「なんでもいいから作れたほうがいいんじゃない?」と思っています。プログラマーやクリエイターが対象になりますが、そういう人の裾を広げる仕事をしていきたいと考えています。

そのためにも仕事自体を大きくしたい。お金もうけのためというよりは、世の中の役に立つという意味で仕事を大きくしたいと思っています。

― CASE Shinjuku は「機能するオフィス」でありたいと…思いが似ている気がします。小さくても歯車が合えば、大きな機械が動くし世の中が動く。その中で一つの歯車として機能できていればいいと。

狩野

はい。そういう感じです。これからは、自分の行動によって、誰かが変わるとか、何かが変わるとか、そういうことができるといいなと。そうしてクリエイターの裾野を広げて大きな輪にしていきたいですね。

― 期待しています!

5. 趣味・特技・自慢話

― 趣味や特技、ちょっとした自慢話などが、人と人がつながるコネクターになったり、趣味や特技が誰かの役に立ったり、仕事につながったりということがどうもあるような…という主旨で趣味、特技、自慢話をお伺いすることにしています

MLBのデータ分析が趣味といえば趣味

狩野

何があるかなぁ…、「何ができない」ということは沢山あるんですけど…(笑)

僕はスポーツには全く興味がないんですけど、MLB(アメリカのプロ野球)だけは好きなんです。ただ好きなのは試合そのものではなくて、選手の年俸や契約状況、データ解析などですけど。

― 契約状況やデータ解析方法が調べられるんですか?

狩野

はい、ある程度オープンになっています。データを見て「この選手が活躍しそう」と目を付けて観察するとか、労使協定の契約を読んで、今年からこれが変わるんだということをチェックするとか、そんなことを楽しんでいます。

― 想像を超えた楽しみ方ですね(笑)

狩野

応援しているチームはオークランドアスレチックスで、西海岸のチームなので、シーズン中は、日本時間の10時から14時くらいまでの間は、現地の実況中継を聞いています。

― シーズン中は、野球の実況を聞きながらお仕事をされているんですね

狩野

はい。英語の実況を聞いています。アナウンサーの英語は聞きやすいんですよ。逆に観客のコメントや試合終了後のヒーローインタビューの選手の英語とかは聞き取るのがむずかしいですね。

大谷翔平が「Otani-san」から「Shohei Otani」に変わった瞬間を体感

狩野

今年に関して言えば、やっぱり大谷翔平選手がすごかった。アメリカの野球中継は日本と違って、ホームチームが放送局と契約して放送していて、一方的にホームチームの話しかしない。それが普通なんです。でも今年は、アスレチックスの試合の実況でも、必ず大谷選手の話が出てきてた。「今日の大谷は…」と。これは本当に珍しいことなんです。

ただ、昨年4月か5月くらいまでは「Otani-san」と呼んでいたんですよ。それがあるときから、フルネームで「Shohei Otani」と言うようになった。選手はフルネームで呼ぶのが基本で、「Otani-san」と愛称で呼ぶのはなんというか、どこかでお手並み拝見というか、お客さん扱いしていたように感じていました。でも、「こいつは、すごい」というリスペクトがあって、アナウンサーが呼び方を変えたんですよね。ずっと実況を聞いているので、その瞬間「あ、呼び方が変わった。大谷は本当にすごいんだな」と思いました。認めたら、ちゃんと敬意を払うところは、アメリカのいいところだと思います。

野球のゲームよりはそういうことを楽しんでいます。もちろん、アスレチックスが勝つとうれしいですけどね(笑)

― ものすごい自慢話をありがとうございます!

6. メンバーの皆さんへの呼び掛け

おいしいお店を紹介してください

わたくしですね、食事は生きるためにするもの、次におなかが空くまで仕事ができさえすればそれでよいものと思っていました。だから「何食べようかな」とか「これが食べたい」とか考えたことがなくて、毎日ほぼ同じようなものを食べ続けていたのですが、あるときはっと気がつきました。「もしかしてこの変化のなさは毎日同じ仕事をしているのと同じじゃない?」それ以来、たぶんこれじゃあダメだよな、と思うようになりました。
というわけでみなさん、このへんでおいしいところがあったら教えてください!

― 狩野さん、ありがとうございます。「おいしいところ」いろいろご紹介しますね!


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