みなさん、こんにちは!CASE Shinjuku(以下CASE)の山﨑です。
CASEでは、公式のHHKB「タッチ&トライスポット」として、日々みなさんにHHKBをオススメしたり、Drop-inでお試し利用できることなどをSNSで発信したりしています。
このたび、2006年に発売され、ファンの間で大いに話題になったという伝説のアルミ削り出し「HHKB Professional HG」をCASEで展示することになりました!これはビッグニュース(らしい)です!
「HHKB Professional HG」って何?
「HHKB Professional HG」は2006年に販売されたHHKBの10周年を記念したモデル。「アルミ削り出しフレーム」「重量1.1kg」「底面が鏡面仕上げ」など、強めの特徴を兼ね添えた良い意味でキーボードらしくないキーボードです。今はおじさんですが、発売された当時はまだ20代だった上司の田中さんは「熱烈にほしい!」と思ったのだそう。
でも、その価格は当時25万円(税別)。「買いたいけど、とても買える値段ではない…」そんな思いを抱えながら、時は過ぎ…。販売から約20年が経った今年2025年。田中さんの強い思いがPFUさんに届いたのか、CASEで展示させていただくことになりました!

果てしない人間の思いが込められた驚きの展示方法
私だったら、ずっとほしくてほしくてようやく手にしたものならば、ほこりをかぶらないのようにアクリルケースに入れて、いつでも見れるように目に付くところに置いておくでしょう。そして時々拝んだり、アクリルケースから出して眺めてみたり。それで十分心は満たされ幸せです。しかしこの世界、「十人十色」という言葉があるように、本当にいろんな人間がいるものです。
HHKBかいわいの方、HHKBファンの方ならばご存じない人はいない、HHKBエバンジェリストで高校教諭の魚住惇さんは、愛用されているHHKB Pro2 無刻印白をモチーフにしたウェディングケーキを結婚式で披露した強者です。
私事ではありますが、3月14日に入籍し、3月24日に結婚式を挙げました。愛用しているHHKB Pro2 無刻印白をモチーフにしたウェディングケーキは、新婦はもちろんのこと、ゲストの方々全員ドン引きでした。 #HHKB pic.twitter.com/QqZXeFI2xV
— 魚住惇📖『逆境に負けない 学校DX物語』 (@jun3010me) March 26, 2018
その魚住さんのHHKBウェディングケーキのことを知っていて、魚住さんを一方的に尊敬している田中さんが、突然このように言い出しました。
「魚住さんがウェディングケーキをHHKBに近づけようとした偉業を成し遂げられたのであれば、それを踏まえ、わがCASEではHHKBをケーキに近づけるべきではないのか。伝説のHHKBを使って、むしろ積極的に」
「ちょ、何言ってるかわからないです」と突っ込みたくなる。いや、突っ込んだかもしれない驚異の展示方法の準備が着々と行なわれておりました。こうと決めたら、誰に何を言われようと、突き進める田中さんの性格には敬意を表しています。
ということで、ウェディングケーキをHHKBにしたレジェンド魚住先生をオマージュした「HHKB Professional HG」の展示までの道のりを一挙公開!
1、卓上ショーケースの到着後、突然はじまる研磨作業
展示用の卓上ショーケースが届いて、そのまま使うのかと思いきや、まずは台座を研磨して、お世話になっているオスモさんのカウンタートップオイルを塗っていきます。
卓上ショーケースは、小じゃれた小さなカフェでケーキが展示されているイメージを追求したそうです(笑)



2、キートップを「墨」から無刻印の「雪」に換装!
キートップは「墨」のままで良いのではないかと、私は心から思っていましたが、ケーキをイメージしていると聞き、「あっ、そうですか」と納得をしなくてはならない状況でした(苦笑)
心配は無用の心配で、知らぬ間に田中さんは「PFU Direct」で無刻印「雪」のキートップを注文して交換。そうすることで、純白なクリームを表現しているそうです。「へー、そうなんですね(棒読み)」です。


3、オリジナルのネームプレートを取り付けて特別感を
シルバーカラーのネームプレートを貼ることで、特別感が出ました(パチパチ)。ネームプレートにも異常に固執していた田中さん。「HHKB Professional HG」の説明書を高解像度スキャンして、Illustratorを使い手作業で画像をトレースしたパスデータを作成。そのデータを高田馬場駅前にあるトロフィー専門店「宮坂徽章」さんに持ち込み、アルミプレートにレーザー刻印してもらったそうです。「宮坂徽章」の方は、「これはなんなんだろう?」と思われたに違いありません(笑)。「宮坂徽章」さん、お世話になり、ありがとうございました!!

4、ぜいたくな使い方?「桜」と「山葵」のキートップを使って「いちご感」を
ケーキには、いちごが必須だと思っている私。「いちごを表現できたらいいですよね~」と、心に桜のキートップを浮かべながら田中さんに伝えてみるも「なにそれ?」となられ、その思い届かず(笑)
「桜のキートップだといちごにして少し色が薄めかな?」と思い、ダイレクトに提案しなかったのですが、提案した翌日には何かを思いついたように「桜のキートップならいちごを表現できそうだよね!?」と勝手にテンション高めの田中さんが現れました。よかったですー、思いが通じて(笑)
「HHKBのキーを並べたらいいよね!」と引き続きテンション高めの田中さんでしたが、ここで問題発生。「H」のキーはもちろんひとつしかないので、「HHKB」と並べることができないと焦る田中さん(苦笑)。「桜のキートップをもう1セット買うしかないかなぁ~、そもそも在庫あるのかなぁ~」と悩む田中さんに、社長の森下さんから一言。
「山葵のキートップの『H』を入れたら、いちごのへたみたいでいいんじゃない?」
田中さんにとって、救世主が現れた瞬間でした(笑)
「た、し、か、に!!!」と機嫌が秒速で戻った田中さん。ということで、「桜」と「山葵」のキートップで、いちごも表現してみました!ちなみにこの4つのキー以外の「桜」「山葵」のキートップは、元箱に収納されたままでした。「桜」推しなので、一部欠けた状態でも「桜」のキートップを使えるようにしたいと思います!

ついに「HHKB Professional HG」の展示@CASEが完成!
多分、キーボードをこんな風に展示しているのはCASEだけではないでしょうか。厳重にガラスのケースで保護された「HHKB Professional HG」。より一層高級感、特別感が増したように感じます。

展示の完成にあたり、田中さんはこんな言葉を残しています。

ハンドメイドのガラスケースを使うことで完璧にデザインされたHHKB Professional HGが歪んで見えたり、角度を変えることで見え方が変わったりする。人間の視覚特性や人間そのものが不確かな存在であることを表現した。
加えて、ガラスケースに入っていることで(かつ無刻印)、キーボードなのにタイピングすることができない。モノの本質とは何なのかを考えるきっかけも提案したい。
— 田中 健一朗

やはり「ちょ、何言ってるかわからないです」と突っ込みたくなりましたが、それは一旦置いておいて学ぶものがありました。この世界では他人を100%理解することはできない。それでも共存していく限り、受け入れることが大切であるということです。
私は、桜のキートップに変えた「HHKB Professional HYBRID Type-S」を推しています。田中さんは「HHKB Professional HG」に惜しみなく愛を注いでいます。それでいいのだ、ということです(笑)
「理解するのではなく、受け入れることが大切」ということが証明されているのが、魚住さんのポットキャストです。魚住さんも、「HHKB Professional HG」を手に入れた一人。奥様に内緒で購入された魚住さんですが、ポットキャストでは、「なんでそんな高いキーボードを買ったの!?」と奥様に問い詰められています。
奥様のお名前はゆかさん。同じ名前なので、親近感が沸いたというのもありますが、どう考えても、私はゆかさんサイドに立ちます(笑)。ポットキャストを聴いていて、ゆかさんの気持ちがひしひしと伝わってきました。しかし、心の広いゆかさんは魚住さんを理解はできなくても受け入れられているご様子でした。
魚住さん、ぜひゆかさんをすてきなレストランに連れて行って、料理をごちそうしてあげてください。なかなかいません、こんなすてきな奥様。ちなみに田中さんは、魚住さんが「HHKB Professional HG」を改造されたことに興味津々のようで、いつか同じような改造がしたいらしいです。
魚住さんのポットキャストはこちらで聴けます。ぜひご試聴ください!
定価25万円の伝説のキーボード「HHKB HG」を買いました #165
ケーキのような「HHKB Professional HG」をいつでもご覧ください
CASE ShinjukuはHHKBの公式「タッチ&トライスポット」です。HHKBを使ってお仕事をしながら、休憩時に「HHKB Professional HG」を眺めるのも良し。1時間500円のDrop-inで、ただひたすらガラスケースに入っている「HHKB Professional HG」を見つめて瞑想(めいそう)するも良し。
それこそ「HHKB Professional HG」を眺めながら、ショートケーキを食べるのも良しです。「I LOVE HHKB!!」な方なら、もっと大胆で独創的な、ガラスケース入りショートケーキ風「HHKB Professional HG」の鑑賞方法を思いつくでしょう。
いつでも、CASEにいらして下さいね。


以上、シェアオフィス&コワーキングスペースCASEの山﨑でした!