バリアフリーカレンダーをいただきました!


真美堂手塚箔押所さんより、シンプルでおしゃれなカレンダーをいただきました!

一見するとごく普通のカレンダー。
でも実は、視覚に障がいを持つ人とそうでない人の両者にとって使いやすくするための工夫を凝らした、バリアフリーカレンダーなんです。

見て読める、触って読めるカレンダー

バリアフリーカレンダーは普通のカレンダーと比べて、どんなところが特別なのでしょうか?
少し近づいて見てみると・・・

数字や文字、祝日を示す点線の飾りまで、紙面に印刷されている要素はすべてポコッと浮き出しています。
これは単なる装飾ではなく、「タクタイル文字」(浮き出し文字)と呼ばれるもの。点字と同じく、指で触って読むことのできる文字です。

バリアフリーカレンダーには文字が着色されたカラータイプのほか、タクタイル文字そのままの白地タイプもあります。
日常の光でできた影でほんのりと数字や文字が浮かび上がっていて、インテリアとしてもとてもおしゃれ!

実際に目を閉じて無作為にカレンダーの表面を指で触ってみました。
まず上下左右の余白から特定の1つの数字を選び、数字が1つか2つかで桁数を判断し、それぞれの凹凸をなぞって形を考えてみます。
すると(上下に丸があるから「8」)(上に丸みがあってこう降りて横にのびるから「2」)といった具合に、とてもスムーズに何の数字かわかりました。

タクタイル文字は文字の形を知っている人なら、特別な勉強をせずとも読むことができます。これは点字にはない大きなメリットです。
視覚に障がいを持つ人の8割は、事故や病気など後天的な理由によります。しかし大人になってから点字を覚えることはとても難しく、視覚に障がいを持つ人のうち点字が読める人はわずか1割。
そのため誰でも簡単に読むことができるタクタイル文字が、点字とは別に必要とされています。しかし日本ではまだそれほど普及していないそうです。

触って読める「タクタイル(tactile/触れる・触覚の)文字」を必要としている方は多く、アメリカでは、ガイドラインでの義務づけもあり、公共施設での導入が進んでいますが、日本では、「浮き出し文字」を見る機会はあまり無いと言えます。

ミスター・ユニバース「バリアフリーカレンダー2020発売」より

バリアフリーカレンダーの文字は「Forefinger(フォアフィンガー)」書体。
「触って読みやすいことは勿論、公共の場に使う書体は、視覚にも美しいものであるべき」というコンセプトのもとに生まれた、タクタイル文字のためのフォントです。
また、触って読みやすい理想的な浮き出しは、点字印刷に実績のある真美堂さん独自の特殊加工によって実現しました。

より高く、強く、文字が浮き出すようにと、強く押し過ぎれば、破ける。
浮き出しが弱ければ読めないが、皺が出来れば、滑らかな触り心地は損なわれます。
より高い浮き出しを得るために、50種以上の用紙でテストを行いました。(中略)
これまで多くの視覚障害のある方へのリサーチと浮き出し加工のテストを重ね、触って読み取れる文字の高さを実現しました。

真美堂手塚箔押所「バリアフリーカレンダー」より

見る・触る、どちらでも読みやすくするために、シンプルな外見からは想像もつかないほどの工夫がつまっているんですね!

障がいのある人・ない人、両者の生活になじむデザイン

視覚に障がいのある人に向けたカレンダーはこれまでにもありましたが、その多くは可読性を高めるためにコントラストを強調するデザインで、障がいのない人にとっては存在感が過剰に感じられることもあるそうです。

そこで、視覚に障がいのある人・ない人どちらの生活にもなじむカレンダーを作ろう!と、 真美堂さんとデザイン事務所「ミスター・ユニバース」さんが共同開発したのが、このバリアフリーカレンダーです。

両者が共に使える、使いやすいカレンダーがあれば、一緒に過ごす時間や空間を、より気分の良いものにできるのではないか。そんな思いから、このシンプルなカレンダーが生まれました。

ミスター・ユニバース「バリアフリーカレンダー2020発売」より

障がいの有無によって生じてしまう壁をなくすことは「バリアフリー」「ユニバーサルデザイン」といった言葉で表現され(※バリアフリーとユニバーサルデザインの違いについてはこちら)、世界中でさまざまな試みがなされています。
日本でも近年「Braille Neue(ブレイルノイエ)」という新しい書体が開発されました。これは墨字(見て読む文字)と点字を組み合わせた書体で、視覚に障がいがある人もない人も同じ情報を得ることができます。

障がいのある人とない人の間に壁を生じさせないためのこうした試みがどんどん広まって、両者が一緒に暮らす空間がより快適で居心地のいいものになっていったら素敵ですね!

点字を読んでみよう!

バリアフリーカレンダーには、 カレンダーをきっかけに点字に興味を持ってもらえるよう、点字の基本を解説した付録「点字のしくみ」がついています。
初めて点字について知る人にも、とてもわかりやすい内容でした!

せっかくですので「点字のしくみ」を参考に、点字の基本をご紹介します!

まとめ

今回ご紹介したバリアフリーカレンダー、実は今年1年間コワーキングスペースで使わせていただいておりました。
入口ドアの横のこちらがそうです。

来年もまた使わせていただきますので、コワーキングスペースへお越しの際はぜひタクタイル文字に触れてみて下さい!

「いただき物語」には、一つ一つの物語があって、そこから得られるたくさんの示唆があります。

バリアフリーカレンダーについて

  • バリアフリーカレンダー2020
  • 有限会社真美堂手塚箔押所
  • http://sinbido.co.jp/
  • 東京都港区・スパイラルマーケット、東京都新宿区・日本点字図書館・わくわく用具ショップ、東京都新宿区・桜雲会 (取扱い店舗一覧)

この記事を書いた人

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